メキシコ当局「金融機関の暗号資産取扱いは禁止」だと警告

メキシコ当局「金融機関の暗号資産取扱いは禁止」だと警告

Source: ビットコイン(BTC) – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ


仮想通貨業界ではメキシコ第3位の富豪として知られるRicardo Salinas(リカルド・サリナス)氏が『私と私の銀行はビットコインを受け入れるメキシコ初の銀行となるよう取り組んでいる』と発言したことなどが注目を集めていましたが、メキシコの中央銀行・財務省・銀行規制当局の3組織は2021年6月28日の共同声明で『現行の金融システムはメキシコの金融機関が暗号資産を取り扱うことを禁止している』と強調し、投資家に対して”仮想通貨投資にリスクがあること”を警告しています。

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「金融機関の暗号資産取り扱いは禁止」だと強調

メキシコの中央銀行・財務省・銀行証券監督委員会の3組織は2021年6月28日の共同声明で『現行の金融システムはメキシコの金融機関が暗号資産を取り扱うことを禁止している』と強調し、投資家に対して”仮想通貨投資にリスクがあること”を警告しました。

この共同声明では『仮想通貨には価値の保存手段・交換手段・投資手段としてもリスクがある』と警告がなされており、『暗号資産と金融システムの健全な距離を維持する必要があるため、メキシコの金融機関はBTC・ETH・XRPなどの仮想通貨を取り扱うことを認められていない』と説明した上で『許可なく仮想通貨を用いた事業を行なった金融機関は規制違反で処罰の対象となる可能性がある』との警告が行われています。

暗号資産はメキシコの法定通貨ではなく、現在の法的枠組みにおける通貨でもありません。

今回の共同声明では具体的な金融機関名などは挙げられていないものの、この共同声明が発せられる前には、メディア・インターネット・金融・小売などといった様々な事業を保有するメキシコのコングロマリット「Grupo Salinas」の創設者でありながら”メキシコ第3位の富豪”としても知られるRicardo Salinas(リカルド・サリナス)氏の発言などが世界中で話題となっていたため、今回の共同声明の背景にはサリナス氏の発言が関係しているとの見方が出ています。

Ricardo Salinas氏の発言について

Ricardo Salinas(リカルド・サリナス)氏はTwitter上に投稿された動画の中で『30年後の未来に持っていく財産はビットコイン一択だ』と発言しており、この動画はビットコイン強気派として知られるアンソニー・ポンプリアーノ氏や、ビットコインを大量購入している「MicroStrategy」のマイケル・セイラーCEOなどにも引用ツイートされています。

これは、メキシコで3番目に裕福な男性が「すべての法定通貨は詐欺で、今後30年間ビットコインを保持したいと考えている理由」について説明を行なっている動画です。

リカルド・サリナス氏は以前から「ビットコイン支持者」として知られており、今年2月には同氏が自身のTwitterプロフィール欄に『#Bitcoin』の文字を追加したことなども注目を集めていましたが、サリナス氏は今回のツイートを引用ツイートしたMichael Saylor氏のツイートに返信する形で『私と私の銀行はビットコインを受け入れるメキシコ初の銀行となるよう取り組んでいる』とコメントしていたため、今回の共同声明にはこのようなコメントも影響している可能性があると考えられています。

仮想通貨業界ではエルサルバドルで「ビットコインを法定通貨として採用する法案」が可決されたことを受けて”その他複数の国でのビットコイン採用”に期待が高まっていましたが、今のところ他国では期待されているような進展はみられておらず、先日は「BTCを法定通貨化する法案を提出する可能性がある」として注目されていたパラグアイのCarlos Rejala議員が『私たちが推進している法案は、ビットコインを法定通貨とするものではなく、デジタル資産を適切に規制するためのものだ』と説明したことなども報告されています。

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