ビットコイン価格は今後どうなるのか?市場回復の目処は?専門家の予想をまとめ読み
Source: ビットコイン(BTC) – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ
仮想通貨市場では2018年12月17日から価格の上昇が続いていましたが、24日以降はやや下落しており、業界では今後の動きに対する意見が分かれています。著名投資家や暗号通貨の専門家たちがこれまでに語った現在の市場に対する考えや、2019年の予想などをいくつか紹介します。
こちらから読む:仮想通貨市場の今後の動きは?これまでに語られた「価格予想」
2017年末のような「価格高騰」は起きない|チャーリー・モリス氏
10億ドル(約1,112億円)の資産を管理している「Atlantic House Ltd」でファンドマネージャーを務めているCharlie Morris(チャーリー・モリス)氏は、2018年12月17日から始まったビットコインの「価格上昇」は『控えめである可能性が高い』と述べており、昨年末に見られたような大幅な価格高騰が起こる可能性は低いとの見解を述べています。
モリス氏は、今回の上昇は短期的に見ると大きな上昇ではあったものの、長期的に見た場合には依然として下落傾向が強いため、今回の価格上昇の勢いはそれほど強いものではないと考えており、大きな利益が見込めるものではないと予想しています。
「売り」は減少傾向|マティ・グリーンスパン氏
eToro(イートロ)のシニアアナリストであるMatti Greenspan(マティ・グリーンスパン)氏は、現在の仮想通貨市場について『人々は休日前にリスクの高い”売りポジション”を消化しようとしており、これが市場価格への圧力を高める原因になっている』と語っています。
価格上昇とともにビットコインの”買いポジション”の数も急増したことが報告されていましたが、現在はその数も再び減少していることが報告されています。しかし、年末に一定の”売りポジション”が消化されたのであれば、2019年には市場回復に向けた動きが始まる可能性もあると考えられます。
反発するのは「当然」のこと|アシフ・ヒルジ氏
仮想通貨取引所Coinbase(コインベース)のCOOであるAsiff Hirji(アシフ・ヒルジ)氏は、昨年はファンダメンタルズ要因が欠けていたにもかかわらず200万円台まで上昇したことを挙げ、『今年はしっかりとしたファンダメンタルズ要因があるため反発するのは当然のこと』だと語っています。
同氏は、2018年は価格の下落が続いていた一方で、研究開発や教育活動など様々な面で大きな進展があった年でもあるため価格が回復してもおかしくないと説明しています。
しかし同氏はその一方で『訳もなく突然価格が高騰することには注意しなければならない』とも語っています。
今の動きは「ラリー」の前触れ|マイケル・ノヴォグラッツ氏
仮想通貨投資会社Galaxy Digital(ギャラクシーデジタル)のCEOであるMichael Novogratz(マイケル・ノヴォグラッツ)氏は、『小さなラリー(上昇)が続くのは、本物のラリーが起こる前触れである』と述べており、これから”押し目買い”のチャンスが持続的に続くことになり、近い将来参入することが期待されている機関投資家たちもこれに続く可能性があるとの見方を示しています。
ノヴォグラッツ氏は、Bakkt(バックト)やFidelity Investments(フィデリティ・インベストメンツ)などが仮想通貨関連のサービスを開始することによって機関投資家の参入が続くと予想しており、『2019年最初の6ヶ月にビットコイン価格が上昇する』とも語っています。
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底値は「34万円」長期的視点が大切|マイケル・モロ氏
仮想通貨トレーディング企業「Genesis Capital Trading」のCEOであるMichael Moro(マイケル・モロ)」氏は、ビットコインの底値は「34万円」であるとの予想を以前に語っています。
モロ氏は長期的に仮想通貨に投資を行ってきた投資家の人々は3〜5年のスパンで市場を捉えているため、2018年にビットコイン価格がいくらで終わるかについてはさほど気にしていないと述べており、34万円まで下落する可能性はあるものの、BTC取引量自体は昨年よりも増加しているため、ビットコインが終わることはないと説明しています。
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底値は「28万円」時期は2019年1月|ボビー・リー氏
トーマス・リー氏と同じく「ビットコイン強気派」として知られる仮想通貨取引所BTCCの共同設立者Bobby Lee(ボビー・リー)氏は、ビットコインは2019年1月に「28万円」で底をつくと予想しています。
同氏はこの予想を過去のデータから導き出しており、過去の動きがこのまま継続するのであればビットコイン価格は2021年12月に「約3,752万円」に達するとも語っています。
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底値は「22万円」その後は強く反発|マイケル・ブセラ氏
Goldman Sachs(ゴールドマン・サックス)の元幹部であるMichael Bucella(マイケル・ブセラ)氏は、BTC価格は約22万円まで下落するかもしれないが、その後は強く反発すると語っています。
同氏はこの予想を価格上昇時に語っており、機関投資家は最終的な安値を待っているため、さらなる下落が続くと説明しています。このように語るブセラ氏は、現在の仮想通貨市場は「売り」から「買い」へと人々が移行している長期的なサイクルとして考えることができると説明しています。
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底値は「0円」すでに死んでいる|ピーター・マローク氏
3兆円を超える資産を扱っている投資会社「Creative Planning Inc.」の最高投資責任者であるPeter Mallouk(ピーター・マローク)氏は、ビットコインの底値は「0円」だと述べています。
同氏はビットコインはすでに死んでいると語っており、『現在の弱気市場はビットコインに終わりが近づいている証拠である』と述べています。
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現在価格は安すぎる|トーマス・リー氏
ビットコイン強気派として2018年に数多くの強気予想を語ってきたThomas Lee(トーマス・リー)氏は、予想価格に修正は加えたものの、依然として強気な予想を維持しています。
リー氏は、2018年12月現在のビットコイン適正価格は「156万〜168万円」であると語っており、現在価格が安すぎるとの見解を示しています。ビットコインの将来に対しては以前から変わらない考えを維持していますが、価格予想に関しては『目標価格を尋ねられることに疲れている』と語っており、今後は「いつまでにいくらになる」といった具体的な予想は語らないことを発表しています。
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2019年に「225万円」まで回復|ソニー・シン氏
ビットコイン決済サービス「BitPay(ビットペイ)」のCCOであるSonny Singh(ソニー・シン)氏は、FidelityやBakktなどの大手が仮想通貨関連サービスを開始することによって、BTC価格は再び「170〜225万円」にまで回復すると予想しています。
シン氏は重要なことは裏で起こるため『あまり価格にばかりとらわれていてはいけない』とアドバイスしています。
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3年後までには確実に上昇|ジェレミー・アレール氏
仮想通貨決済技術会社Circle (サークル)の共同設立者兼CEOであるジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)氏は、具体的な金額については明かしていないものの『3年後のビットコイン価格は現在価格よりも確実に値上がりしている』と語っています。
アレール氏は、ビットコインは”中央管理者を持たない価値の貯蔵手段”としての役割を果たす非常に重要な存在であると説明しており、このような資産は万国共通で魅力的なものであると説明しています。
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将来的には「560万円」を超える|スペンサー・ボガート氏
「Blockchain Capital」のパートナーであるSpencer Bogart(スペンサー・ボガート)氏は、2018年はビットコインの技術開発が順調に進んだ年であり、各国の主要な証券取引所や金融機関が仮想通貨市場に参入することを発表した年でもあるため、ビットコイン価格は今後も上昇すると自信を持って語っています。
具体的にいつ頃に上昇するのかについては語っていないものの、同氏は『ビットコインはこれから5万ドル(約560万円)を超える』と自信満々に答えています。
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1億円まで「あと24ヶ月」リラックスが大事|ジョン・マカフィー氏
筋金入りの「ビットコイン強気派」であるJohn McAfee(ジョン・マカフィー)氏は、2020年末までにビットコイン価格が「1億円」に達するという予想を曲げる気はありません。
これまでにも数々の困難を乗り越えてきたマカフィー氏は、仮想通貨市場の冬は「栄光の春」に続くと述べており、リラックスすることが重要だとアドバイスしています。
ジョン・マカフィー氏の記事はこちら
ビットコイン価格「高騰」の要因は?
ビットコイン価格が高騰するきっかけになると考えられている要因としては次のようなものが挙げられます。
VanEck版CBOEのビットコインETF|2019年2月27日
ビットコインの価格高騰に繋がる大きな要因として「機関投資家の参入」が挙げられます。「ビットコインETF」は機関投資家の参入に繋がる重要な要素の一つとして考えられており、特に米国におけるビットコインETFには大きな注目が集まっています。
米国で「ビットコインETF」のサービスが開始されるためには、米国証券取引委員会(SEC)からの承認を受ける必要がありますが、2018年12月時点では承認はおりていません。しかしVanEck(ヴァンエック)、シカゴ・オプション取引所(CBOE)、SolidX(ソリッドX)によって提案されている「ビットコインETF」は2019年2月27日が承認判定の最終期限であるため、このタイミングで承認を受ける可能性が高いとも言われています。
CBOEの「ビットコインETF」の記事はこちら
Bakktのビットコイン先物|2019年1月24日
ニューヨーク証券取引所の親会社「ICE」が新しく立ち上げた「Bakkt」による”ビットコイン先物取引”の開始も同様に機関投資家の参入に繋がる重要な要因として考えられています。
Bakktは元々、2018年12月12日に「ビットコイン先物取引」の開始を予定していましたが、11月末にサービスの提供開始時期を2019年1月24日まで延期すると発表しました。そのため2019年のサービス開始には期待が高まっていますが、最近の報道では再び延期される可能性があるとも言われているため現時点でははっきりとしたサービス開始時期は特定できていません。
Bakktに関する記事はこちら
Fidelity Digital Assetのカストディサービス|2019年第1四半期
世界有数の資産運用会社であるFidelity Investments(フィデリティ・インベストメンツ)が立ち上げた「Fidelity Digital Asset」による、「デジタル資産取引サービス」や「カストディサービス」の提供開始も機関投資家の流入に繋がると期待されています。同社のサービスは、2019年第1四半期に開始される予定となっています。
Fidelityに関する記事はこちら
NASDAQのビットコイン先物|2019年第1四半期
世界第二位の証券取引所として知られるNASDAQ(ナスダック)も2019年第1四半期に「ビットコイン先物」の開始を予定しています。NASDAQによるサービス開始もBakktやFidelityと同様に機関投資家の参入に繋がると期待されています。
ビットコイン価格「下落」の要因は?
ビットコイン価格が下落するきっかけになると考えられている要因としては次のようなものが挙げられます。
ビットコインETFや先物取引の延期
ビットコインETFや先物取引がさらに延期された場合や承認されなかった場合には、さらに下落が続く可能性があるとも考えられます。しかし価格に影響を与える要因はこれだけではないため、これらのサービスが延期されたからといって「さらに価格が下落する」というわけではないとも言われています。
機関投資家の仮想通貨離れ
最近の報道では、ここ最近の価格下落で「機関投資家からの仮想通貨への関心が薄れている」とも言われています。この原因としては仮想通貨市場で続く価格の下落や、規制が不十分であることなどが挙げられています。機関投資家が仮想通貨への関心を失ってしまった場合には、ビットコインETFや先物取引の開始も無駄になってしまうため、価格に与える影響は大きいと考えられます。
マイニング関連企業の撤退
仮想通貨市場で続いた価格の下落はマイニング関連企業にも影響を与えています。
GMOインターネットは2018年12月25日に仮想通貨のマイニング事業で約355億円の特別損失を計上したことを発表しました。これに伴い同社は、マイニングマシンの開発・製造・販売を中止すると発表しています。
現在のビットコイン価格ではマイニングで利益を得るのは難しいとも言われており、中国ではマイニングマシンの投げ売りが行われていることも報告されています。ビットコイン取引を支えるマイニング企業やマイナーの撤退が続けば、ビットコインの価格や取引にも大きな影響が出ると考えられます。
ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格|2018年12月26日
ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格は、2018年12月24日に「1BTC=約473,000円」近くまで上昇しましたがその後はやや下落しており、2018年12月26日時点のBTC価格は「1BTC=421,039円」となっています。
2018年12月12日〜26日 BTCのチャート(引用:coingecko.com)
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